Web系フリーランスから会社員に戻ることは、独立の失敗と同じではありません。固定収入が必要になった人、チームで経験を積みたくなった人、取引先から希望する仕事で正社員の打診を受けた人がいます。判断するときは「独立を続けられるか」だけでなく、これから得たい経験と守りたい生活条件を整理します。
この記事では、フリーランスから会社員へ移ったWeb系3人の本人投稿を確認し、理由、転職時の行動、入社後の変化を比べます。3人は職種も状況も異なるため、転職成功率や一般的な給与を示す資料ではありません。
結論:会社員へ戻るのは、必要な環境を選び直す判断
- 生活:最高月収ではなく、継続収入と税・保険後の資金を見る
- 成長:一人では得にくいレビュー、チーム開発、規模の大きな仕事が必要か
- 条件:リモート、副業、勤務時間など譲れない条件を先に決める
- 実績:案件名ではなく、役割、課題、行動、成果へ整理する
- 移行:既存案件を終了するか、副業として残すかを入社前に決める
会社員へ戻ったWeb系3人の実体験
| 本人が明言した経歴 | 戻った理由 | 転職時の行動 | 入社後・決定後の変化 |
|---|---|---|---|
| Webコーディング等で独立した人 | 継続受注とブログ成長の見通しが立たず、税・保険料で貯金が減った | 独立中のWebマーケティング経験に関する仕事を探した | リモート勤務の会社員となり、固定収入と子育てとの両立を評価 |
| デザイナー兼カメラマン | 取引先から正社員の打診を受け、仕事内容と成長機会に魅力を感じた | 約1か月相談・検討し、譲れない条件を提示 | 条件が受け入れられ正社員へ。新規案件を止め、既存副業は継続予定 |
| WEB系フリーランスを6年経験した人 | 孤独、翌月の仕事、スキル成長への不安。チーム開発を経験したかった | リモート可・副業可を条件に転職活動 | 固定収入、チームレビュー、新技術、完全オフの日を得た |
戻る理由は「稼げなかった」だけではない
継続収入の見通しを立てられなかった
うぇるびーさんは26歳で会社を辞め、退職前にHTML・CSSとブログを学びました。本人申告ではクラウドソーシングで最大月20万円ほど、ブログとnoteで月2万円ほどを得たものの、半年後も継続案件とブログ成長の見通しが立たず、保険・年金・住民税で貯金が減ったと振り返っています。そこで会社員へ戻り、独立中のWebマーケティング経験に関係する仕事を探して転職しました。[1]
最高月の金額があっても、翌月以降の入金が読めるとは限りません。戻るか迷う段階では、売上だけでなく、税・保険・経費を支払った後の資金と、契約済みの仕事が何か月先まであるかを確認します。
今の取引先で、組織の仕事へ広げたかった
ちゃんあいさんはフリーランス生活に満足していましたが、取引先から正社員の打診を受けました。会社の事業やプロダクト、働く人とのコミュニケーションに魅力を感じ、デザイナー兼カメラマンとして働ける機会を検討。家族、仕事仲間、メンターへ相談し、譲れない条件を会社へ提示しました。条件が受け入れられたため、就職を決めています。[2]
この例は、フリーランスが行き詰まった結果ではありません。取引関係から仕事内容や相手を知ったうえで、会社員として得られる経験を選んだ転身です。
チーム開発と新しい技術を経験したかった
かい はるさんはWEB系フリーランスを6年続けた後、孤独、翌月の仕事、スキル成長への不安を感じ、システム開発会社へ転職しました。リモート勤務と副業可を条件にし、面接ではフリーランス時代の困難と乗り越え方、今後どう成長したいかを聞かれたと書いています。[3]
入社後はチームで相談・レビューできること、新しい技術、固定収入、完全に休める休日を利点に挙げました。一方、異なる技術と日常的なチーム連絡への適応も必要でした。
戻る前に整理する4つの判断軸
- 生活資金:今後の確定案件、入金時期、税・保険・経費、貯金で維持できる期間
- 得たい経験:チームレビュー、企画、マネジメント、新技術など、個人で得にくい経験
- 譲れない条件:リモート、副業、勤務時間、仕事内容、家庭との両立
- 残す仕事:既存取引を終了するか、副業として継続するか、競業や情報管理に問題がないか
これは3人の体験をもとに編集部が整理した項目です。3人全員が同じ項目を勧めたわけではありません。
続ける・戻る・副業へ切り替える選択肢を整理する
無料Zoom相談では、現在の仕事、収入の見通し、得たい経験、使える時間を確認し、転職・副業・独立などの選択肢を整理します。Webデザイン、サイト制作、動画編集、SNS運用、ライティングなどの学習内容や費用も相談できます。
相談によって転職、案件獲得、収入が保証されるものではありません。記事で紹介した投稿者による推薦でもありません。
フリーランス実績を転職で伝わる形にする
かい はるさんは、転職面接でフリーランス時代に何が大変で、どう乗り越えたかを聞かれたと書いています。フリーランス経験は、案件名だけでは会社側に役割が伝わりにくいため、次の形で整理します。
- 何を作ったか:サイト、LP、バナー、広告、運用など
- 自分の役割:提案、要件整理、制作、進行、顧客対応、改善
- 条件:期間、人数、担当範囲、使用技術
- 困難:仕様変更、納期、情報不足、技術課題
- 行動と結果:どう判断し、何を変え、何が完了したか
守秘義務がある案件は、社名や数値を公開せず、説明できる範囲を依頼元と確認します。ポートフォリオの整理は未経験副業のポートフォリオ記事も参考にしてください。
会社員に戻って得たもの・変わったもの
| 変化 | 本人発信で確認できたこと | 確認しておくこと |
|---|---|---|
| 収入と手続き | 固定収入、税・保険手続きへの安心 | 給与、賞与、試用期間、副業収入、手取り |
| 成長 | チームレビュー、新技術、担当領域の拡大 | 実際の配属、教育、レビュー体制 |
| 時間 | 完全オフの日ができた例と、既存副業で多忙になる見込みの例 | 勤務時間、残業、休日、副業に使う上限 |
| 自由度 | リモートを維持した例、副業を残した例 | 制度の有無だけでなく利用実態、申請条件 |
| 働き方 | 一人で進める形から日常的なチーム連絡へ | 会議頻度、意思決定、評価方法 |
会社員へ戻れば必ず負担が減るとは限りません。会社や役割によって、会議、連絡、勤務時間は増えます。求人票の制度だけで判断せず、面接で実際の働き方を確認します。副業を残す場合は、本業と副業の時間を作る方法も確認してください。
転職前のチェックリスト
- 会社員へ戻ることで解決したい問題を一文で書いた
- 今後得たい経験を具体的にした
- リモート、副業、勤務時間など譲れない条件を決めた
- フリーランス案件の役割・行動・成果を整理した
- 既存取引先への連絡時期と引き継ぎを決めた
- 副業を残す場合、就業規則・競業・情報管理を確認した
- 給与だけでなく、残業、休日、社会保険、試用期間を確認した
よくある質問
会社員に戻るとフリーランス経験は不利ですか?
今回の3人から一般的な採用結果は判断できません。かい はるさんは、フリーランス実績に興味を持つ会社が多く、面接では困難への対処と成長方針を聞かれたと書いています。応募先の職種に合わせ、案件で担った役割を説明できるようにします。
フリーランス案件は全部辞める必要がありますか?
必ずしも全部辞める必要はありません。ちゃんあいさんとかい はるさんは、副業可能な会社で既存または別の副業を続ける予定・実績を記しています。ただし、就業規則、競業、秘密情報、勤務時間への影響を確認してください。
収入が下がってから転職活動を始めるべきですか?
収入低下を待つ必要はありません。今回も、収入不足による転身だけでなく、成長機会や正社員の打診を理由に移った人がいます。転職するか未定でも、実績整理と希望条件の棚卸しは先にできます。
まとめ
フリーランスから会社員へ戻った3人の理由は、継続収入、チームでの成長、取引先からの機会とそれぞれ異なりました。共通しているのは、会社員になること自体を目的にせず、次の環境で何を得たいかを決めていた点です。
戻るか迷うときは、生活資金、得たい経験、譲れない条件、残す副業の4点を整理します。フリーランス経験は、案件名の一覧ではなく、役割、困難、行動、成果として伝えます。未経験から会社のWeb職へ入った人の準備は、Webデザイナー転職の実体験記事で整理しています。
今後の働き方と必要なスキルを整理する
無料Zoom相談では、キャリア、目標、必要なマインドセット、学習内容、費用を含めて相談できます。会社員へ戻る、副業へ切り替える、独立を続けるなど、現在の条件から選択肢を整理します。
費用や支援内容は相談時に確認できます。特定の進路や成果を保証するものではありません。
調査方法・限界・出典
公開されているnoteとQiitaの本人投稿を直接読み、本人が述べた経歴、悩み、行動、結果だけを要約しました。検索結果の説明だけで採用せず、年齢・収入・職種が不明な項目は補っていません。
3人の自己申告による体験で、一般的な転職成功率や給与変化は分かりません。Webコーディング・Webマーケティング、デザイン・撮影、WEB系からシステム開発と職種が異なります。1人は収入面から撤退し、2人は収入不足を理由にしていません。会社員へ戻った方がよいという結論を示す調査ではありません。

