コールセンターからWeb・ITへ移った8人の体験|就職した5人、内定1人、フリーライター2人のきっかけと学び方

机の上のヘッドセットとノートPCを打つ手元 キャリア・転職

コールセンターで働いたあとにWeb・ITの仕事へ移った8人の記事を確認すると、きっかけとして書かれていたのは、夢中になれる仕事を探したこと、ユーザーテストでデザイナーやエンジニアと話したこと、子どもが生まれることを機に手に職をつけたいと考えたこと、友人がフリーランスのWebデザイナーだったことなどでした。移った先は、Webデザイナーやフロントエンドエンジニアなどとして就職した5人、Webデザイナーとして内定を得て入社予定の1人、フリーのWebライターになった2人に分かれます。

この記事では、8人のきっかけ、学び方、仕事探し、移ったあとの働き方を整理します。8人のうち6人は、スクールや職業訓練校、コミュニティ、勤務先、制作会社などが掲載したインタビューで、うまくいった人の例が選ばれやすい面があります。経歴、学習の時間、応募の数は本人の申告で、確認はしていません。8人とも、転職、内定、独立に至った人の公開記事で、移れなかった人や途中でやめた人、応募した人全体の数は含まれていません。この8人から、移れる割合や難しさ、同じ進め方でうまくいくかは分かりません。

この記事で分かること

  • コールセンターからWeb・ITの仕事に移った8人のきっかけ
  • 働きながら学んだ人、職業訓練やスクールを使った人の学び方
  • 応募の数と、移ったあとの仕事
  • コールセンターからWebに移る前に確かめたい5つのこと

結論:8人の体験の比較

8人の記事を一覧にしました。本人の投稿か、本人の回答が分かれたインタビューです。

事例 コールセンターでの仕事と、きっかけ 学び方と仕事探し 移ったあと(本人の記載)
事例1 複数のコールセンター。30歳前後にWebライターを目指した ゲーム情報サイトへの寄稿から始め、定期ライターの募集に文章を送って契約 コールセンターを辞め、自宅中心のフリーライター。始めたころは収入が少なく不安
事例2 契約社員で約1年半。夢中になれる仕事を探した スクールで半年。卒業後、好きな音楽家のサイト案を自主制作して連絡 Webデザイナーに転職。音楽家のサイトの依頼も受けた(掲載時点で制作中)
事例3 新卒でコールセンター運営の会社に入り、約3年後に副業を学ぶコミュニティに参加 副業でWebライター。コミュニティの有料支援を使い、クラウドソーシングで応募 2024年7月に退職してフリーライター。収入は増えたが、月ごとの変動に不安
事例4 携帯電話会社のコールセンターに約7年、カスタマーセンターに1年。ユーザーテストに参加したことがきっかけ Progateで学び、半年の職業訓練。30分単位の時間割 2020年9月にWebデザイナーとして就職。店舗サイトのデザインとコーディングなど
事例5 前職がコールセンター 6か月の職業訓練。15社に応募し、書類を会社ごとに直した Webデザイナーとして内定し、掲載時点で入社予定
事例6 オペレーターを約6年。30歳を前にWeb業界へ Web制作会社に派遣社員として入り、約1年で基礎を学んだ 2018年にフロントエンドエンジニアとして転職。新規サイトの主担当も
事例7 コールセンター勤務。子どもが生まれることを機に手に職を考えた Progateで独学し、自作のWebサービスを公開。100社近くに応募し3社から内定 エンジニアとして働き、掲載時点は3社目でバックエンドなどを担当
事例8 コールセンター勤務。友人のWebデザイナーがきっかけ 働きながらスクールで、平日約1時間、休日約6時間。多くの会社に応募 広告系の事業会社で、社内でただ1人のインハウスデザイナー

8人とも本人の投稿か、本人の回答が分かれた記事で、本文を確認しました。経歴、学習の時間、応募の数、収入は本人の申告で、確認はしていません。事例2・8はスクール、事例5は職業訓練校、事例3は有料のコミュニティ、事例4は制作会社のメディア、事例6は勤務先の採用のページの記事で、無料相談や受講、採用への案内があり、うまくいった人の例が選ばれやすい面があります。事例1は転職体験を集めたメディアへの投稿で、ページに公開日の記載がありません。8人とも転職などに至った人の例で、うまくいかなかった人の例は含まれていません。

事例1:コールセンターから、寄稿を足がかりにフリーライターへ

MOMOさんは、電子機器の会社を含む複数のコールセンターで働き、30歳前後にWebライターを目指したと書いています。コールセンターで働いたあと、ゲーム情報サイトに寄稿を始めましたが、最初は小遣い程度だったそうです。[1]

その後、Webコンテンツの定期ライターの募集に文章を送って契約を得て、コールセンターを辞め、正社員ではないフリーライターとして自宅を中心に働いているといいます。仕事は楽しい一方、始めたころは収入が少なく生活に不安があり、月収20万円は今後の目標だと書いています。[1]

寄稿から始めて、定期の仕事につなげた例です。収入が安定したという話ではありません。転職体験を集めたメディアへの投稿で、ページに公開日の記載はありません。

事例2:コールセンターで約1年半。卒業後に自分から音楽家に連絡した

中島さんは、コールセンターの契約社員として約1年半働き、夢中になれる仕事を探すなかでWebデザインを知ったと答えています。体験セミナーのあとスクールに入り、半年間、バナー制作や卒業課題に取り組んだそうです。卒業課題は締め切り前に大きく直し、ほかの受講生と長い時間作業したと話しています。[2]

卒業後、好きな音楽家のサイトの案を自分で作り、本人にDMを送ったところ、実際の制作を頼まれたそうです。コーディングは協力者に頼んでいて、掲載の時点ではサイトは完成していません。同じころにWebデザイナーとして転職し、独立に向けてコーディングを学んでいると答えています。[2]

自分から作品を見せて、仕事につなげた例です。給与、応募の数、報酬は書かれていません。スクールの運営サイトのインタビューです。2023年7月の投稿です。

モニターに向かって作業する人の後ろ姿
モニターに向かって作業する様子のイメージ(AI生成画像)

事例3:コールセンター運営の会社で働きながら副業。約2年後に独立

ましましさんは、新卒でコールセンター運営の会社に入り、約3年後にオンラインのコミュニティに参加し、その約2年後の2024年7月に退職して、フリーのWebライターとして独立したと答えています。[3]

副業用のパソコンを買い、せどりから始めたあと、Webライターに移ったそうです。コミュニティの有料の支援で基礎と仕事の取り方を学び、クラウドソーシングで応募を続けました。売上が伸びないときは、応募文を添削してもらい、単価の高い案件に応募したと話しています。[3]

働きながら副業で経験を積んでから独立した例です。本人は独立後のほうが収入は多いと答えていますが、金額は公開されておらず、月ごとの変動や案件が終わる不安もあると話しています。有料コミュニティの事例紹介で、無料体験への案内があります。2024年11月の投稿です。

事例4:ユーザーテストがきっかけ。職業訓練で半年学び、Webデザイナーに

momoさんは、ネイリストなどを経て、携帯電話会社のコールセンターで約7年、キャッシュレス決済アプリのカスタマーセンターで1年働いたと答えています。ユーザーテストに参加して、デザイナーやエンジニアと接したことが、Webに関心を持つきっかけになったそうです。[4]

2019年11月ごろからProgateで学び、2020年2月から半年間の職業訓練を受けたそうです。実家に戻り、訓練の同期や先生、SNSの支えを得ながら、30分単位の時間割を作って学んだと話しています。[4]

夜の机でノートPCを開き、ノートに書き込む手元
夜にノートPCとノートで学ぶ様子のイメージ(AI生成画像)

仕事のなかでWebの作り手と接したことが入口になった例です。2020年9月にWebデザイナーとして就職し、飲食の事業会社で、店舗サイトのデザインとコーディング、コーポレートサイトの改修、紙の制作物も担当していると答えています。実家に戻って学んだ条件があり、誰にでも当てはまる進め方ではありません。制作会社のメディアのインタビューです。2020年11月の投稿で、2024年7月に更新されています。

事例5:6か月の職業訓練。15社に応募し、書類を会社ごとに直した

Yさんは、前職がコールセンターで、2025年11月から2026年5月まで、6か月のWebデザインの職業訓練を受けたと答えています。専門用語、レスポンシブ対応、ポートフォリオ作りに苦戦したそうです。[5]

15社に応募し、応募書類と志望動機を会社ごとに直したといいます。ポートフォリオを載せてからは一次面接に進むことが増え、二次面接にはWordPressで作った作品を持って行ったそうです。[5]

応募のたびに書類を直し、ポートフォリオを見せた例です。Webデザイナーとして内定を得ましたが、掲載の時点では2026年6月に入社する予定の段階で、実際の仕事や給与は分かりません。職業訓練校のサイトのインタビューです。2026年5月の投稿です。

事例6:オペレーターを約6年。派遣で基礎を学び、フロントエンドエンジニアに

丸山さんは、コールセンターのオペレーターを約6年経験し、30歳を前にWeb業界へ移ると決めたと答えています。スポーツ系のWeb制作会社に応募し、派遣社員として約1年、実務のなかでWebデザインとコーディングの基礎を学んだそうです。[6]

その後、スキルの限界を感じて再び転職し、2018年4月にフロントエンドエンジニアとして入社したといいます。入社したときはJavaScriptが未経験でしたが、約2年で、主担当として新しいサイトを納品し、料金シミュレーションのページなども担当するようになったと話しています。[6]

最初は派遣で実務に入り、2社目で職種を広げた例です。勤務先の採用のページで、応募の数や給与は書かれていません。2020年3月の投稿です。

事例7:子どもが生まれることを機に独学。100社近くに応募

Dさんは、以前はコールセンターで働いていて、子どもが生まれることを機に、手に職をつけたいと考えたと答えています。Progateで独学し、自分の困りごとを解決するWebサービスを作って公開したそうです。[7]

求人サイトに加えて、企業の採用ページからも直接応募し、100社近くに応募して、3社から内定を得たといいます。そのなかから自社開発の会社を選び、掲載の時点では3社目のWeb系の会社で、バックエンドやAWS、調整の仕事を担当していると答えています。フルリモートの良さと、孤独や情報の差を感じた経験も話しています。[7]

独学で作ったサービスを見せ、多くの応募を経てエンジニアになった例です。名前を出していない人へのインタビューで、応募の数や内定は本人の申告です。2025年5月の投稿です。

事例8:友人がきっかけでスクールへ。社内でただ1人のデザイナーに

梅津さんは、コールセンターで働いたあと、友人がフリーランスのWebデザイナーだったことをきっかけにスクールに入ったと答えています。働きながら、平日はできる日に約1時間、休日は約6時間学び、架空のLPを企画からデザイン、実装まで作ったそうです。[8]

転職活動のあいだもポートフォリオを直し続け、多くの会社に応募したといいます(数は書かれていません)。アニメーションを作り込んだポートフォリオが採用した会社の関心につながり、広告系の事業会社で、社内でただ1人のインハウスデザイナーとして、新しいサイト、改修、運用、コーディングなどを担当していると話しています。[8]

働きながら学び、ポートフォリオを直し続けた例です。スクールの運営会社のインタビューで、年齢や給与は書かれていません。2023年11月の投稿です。

8人の体験から編集部が整理した、コールセンターからWeb・ITに移るときに見えた点

8人の記事を並べると、次の3つの点が見えてきます。これは編集部が整理したもので、8人全員がすべてに触れているわけではありません。

  • Webの仕事に触れたことが、きっかけになった人がいた:事例4はユーザーテストでデザイナーやエンジニアと接し、事例8は友人のWebデザイナーをきっかけに挙げています。[4][8]
  • 働きながら学んだ人と、職業訓練を使った人がいた:事例3・8は働きながら学び、事例4・5は半年から6か月の職業訓練を受けていました。事例6は派遣で実務に入りながら基礎を学んでいます。[3][4][5][6][8]
  • 作品を見せることが、仕事につながったと書く人がいた:事例2は自主制作のサイト案、事例5はWordPressの作品、事例7は自作のWebサービス、事例8はアニメーションを作り込んだポートフォリオを挙げています。[2][5][7][8]

同じく電話や接客の仕事から移った人の体験はホテル勤務からWeb・ITへ移った5人の体験|転職した4人と副業を始めた1人のきっかけ・学び方、事務職からWebデザイナーになった4人の体験は?学び方・応募の数・内定までを整理でまとめています。

コールセンターからWebに移る前に確かめたい5つのこと

ここからは、8人の体験を参考に編集部が整理した確認項目です。8人がこの5つを勧めているわけではありません。

コールセンターからWebに移る前に確かめたい5つのこと:目指す職種、学び方、学ぶ時間、見せられる作品、生活費と収入の見通し
5つの確認のまとめ(編集部作成)
  1. 目指す職種:Webデザイナー、エンジニア、ライターなど、どの仕事を目指すかを決めます。
  2. 学び方:独学、スクール、職業訓練のどれを使うかを比べます。職業訓練は条件や期間を確かめます。
  3. 学ぶ時間:シフトのある働き方のなかで、平日と休日にどれだけ時間を取れるかを考えます。
  4. 見せられる作品:応募のときに見せられる作品やポートフォリオを、どう作るかを考えます。
  5. 生活費と収入の見通し:辞めてから学ぶ場合や、フリーで始める場合に、収入が少ない時期をどう乗り切るかを考えます。

職業訓練やスクールのあとの仕事探しはWebスクール・職業訓練を終えた7人の仕事探しは?、Webデザイナーへの転職は未経験からWebデザイナーへ転職できる?で紹介しています。

よくある質問

コールセンターからWebの仕事に移った人は、どんな仕事に就きましたか?

今回の8人では、Webデザイナー(事例2・4・8、事例5は内定)、フロントエンドエンジニア(事例6)、バックエンドなどのエンジニア(事例7)、フリーのWebライター(事例1・3)でした。

どうやって学びましたか?

スクール(事例2・8)、職業訓練(事例4・5)、Progateなどでの独学(事例4・7)、有料のコミュニティの支援(事例3)、派遣での実務(事例6)でした。事例8は働きながら、平日約1時間、休日約6時間学んだと答えています。

どのくらい応募しましたか?

応募の数を書いていたのは、事例5(15社)と事例7(100社近く、内定3社)です。事例8は多くの会社に応募したと答えていますが、数は書かれていません。どれも本人の申告で、一般的な目安にはなりません。

参照した記事

タイトルとURLをコピーしました