Webスクールで後悔した人の体験は?5人の本人記事から、申し込む前の確認点を整理

自宅の机でノートパソコンと資料を前に受講を検討する人物の後ろ姿 キャリア・転職

Webデザインを学ぼうとスクールを調べると、「高いお金を払って後悔しないだろうか」という不安が出てきます。広告や体験談には成功例が多く、うまくいかなかった人の経緯は見えにくいものです。そこで、Webデザインのスクールや講座を受講した5人が、自分で書いた体験記事を確認しました。

先に結論をいうと、5人の評価は「後悔した」「後悔していない」の二つには分かれませんでした。高額でも「入ってよかった」と書く人がいる一方、修了しても納得できなかった人、途中で退会した人、費用に見合わなかったと評価する人もいます。5人の記事からは、費用の回収の見込み、学ぶ範囲の広さ、質問のしやすさ、講座との相性、受講後の行動が評価を分けた場面として読み取れます。ただし、これは5人の個別の体験で、特定のスクールの評価や、受講した人の平均的な結果を示すものではありません。

この記事で分かること

  • Webデザインのスクールや講座を受講した5人が書いた、つまずきと評価
  • 同じ「高額受講」でも、後悔した人とそうでない人の経緯の違い
  • 受講だけでは仕事につながらず、受講後に何が必要だったか
  • 申し込む前に確認したい6つの項目

Webデザインのスクールを受講した5人の概要

今回確認したのは、受講した本人が経緯を書いた記事です。受講した講座の形式も、費用も、その後の進路もそれぞれ違います。

事例 受講内容・費用(本人の記載) つまずき・評価 その後
事例1 産休中の31歳。2校に合計73万円 最初の卒業後の初案件は合計5,000円。副業として続ける難しさを感じた 2校目の費用を回収できたのは卒業約1年後。今は「入ってよかった」
事例2 45日間の講座。費用は記載なし 最上位の判定で修了したが、講座の雰囲気や講師の言葉が合わず消化不良 投稿時点で、Webデザイナーに進むかは半々
事例3 家事・育児中の初心者。テキストと動画中心の自習型。費用は記載なし Photoshopの操作と用語でつまずき、チャットの回答では解決しにくかった 3つ目の課題を出さずに退会
事例4 2018年当時、8週間・約18万円で、デザインとHTML/CSS/JavaScriptを幅広く 満足できる力がつかず、HTMLの課題はコピーで済ませた 基礎を自習し、別の講座でバナー制作に絞って学び直す
事例5 39歳。無料相談を4件受けて52万円の講座へ 基礎は身についたが、52万円は費用に見合わなかったと評価 今は在宅で、デザイン以外の仕事をしている

5人とも本人が公開したnote・ブログの本文を確認しました(事例5は無料公開部分のみ)。費用・結果は本人の申告で、独立した確認はしていません。事例3・4のサイトには広告や講座への紹介リンクがあり、事例1・4は現在デザインの仕事や発信をしています。事例2の本人はモニター受講生と書いており、通常の受講と条件が違う可能性があります(無償・割引・投稿条件などの詳細は書かれていません)。事例5の記事は有料記事の無料部分です。成功した人や、何かを販売している人の体験が発信されやすい点に注意してください。

事例1:2校に73万円。2校目の55万円を回収できたのは卒業約1年後

はるかさんは31歳のとき、産休中にWebデザインを学び始めました。本人の記載では、1か月18万円の講座と55万円の講座の2校に、合計73万円を払っています。最初の講座の卒業後、Instagramに作品を載せて、SNS用の画像2,000円とチラシ3,000円の初案件を受けました。ただ、副業として続けていく難しさも感じたといいます。[1]

その後、ホームページやLPの制作も学び、2校目の受講料を回収できたのは卒業して約1年後だったと書いています。今はデザインが仕事になっているため、受講したこと自体は後悔していないそうです。[1]

この例で目を向けたいのは、受講が終わった時点では、まだ仕事が軌道に乗っていなかったことです。作品を公開し、学ぶ範囲を広げ、1年かけて回収しています。「卒業すればすぐ元が取れる」とは読めません。

机の上で電卓とノートを使い受講費用を計算する手元
受講料だけでなく、追加費用や回収までの見込みも確認します(AI生成画像)

事例2:最上位の判定で修了しても「消化不良」だった

菊地さんは、本人の記載ではモニター受講生として受講しています。前職で体を壊したあと、時短のアルバイトか在宅の仕事を探す中でWebデザインを知り、45日間の講座に入りました。チームのサポートを受けながら修了し、最上位の判定を得ています。[2]

それでも本人は、全力で取り組んだのに期待した結果とは違い、講座の考え方や講師の言葉が自分に合わず「消化不良」だったと振り返っています。詰め込まれた学習量と複数の課題も負担でした。投稿の時点では、Webデザイナーに進むかどうかは半々で、入って良かったのかどうかも分からないと書いています。[2]

課題をやり切り、評価も高かったのに納得できないことがある、という例です。講座の雰囲気や価値観との相性は、カリキュラムの一覧だけでは分かりにくい部分です。なお、これは修了直後の一人の感想で、その講座全体の質を示すものではありません。

事例3:自習型の講座でつまずき、途中で退会した

しかくママさんは、家事と育児をしながら、Webデザインは少し調べた程度の初心者として、テキストと補助動画で進めるオンライン講座を受講しました。Photoshopの操作や専門用語でつまずき、講師へのチャットでの質問だけでは理解が進まなかったといいます。[3]

提出期限や、遅れたときの案内もなかったため、3つ目の課題を出さないまま退会しました。受講料や受講期間、その後の仕事については書かれていません。[3]

完全な初心者が一人で進める形式では、どこで止まったときに、どう助けてもらえるかが続けられるかどうかに関わります。質問の方法(チャットのみか、画面共有や面談があるか)と、遅れたときの扱いは、申し込む前に確認できる項目です。

夜の自宅でオンライン講座の学習中に手を止めて考える人物の後ろ姿
つまずいたときに、どのような方法で質問できるかも大切な確認点です(AI生成画像)

事例4:8週間で幅広く学んだが、身につかなかった

RIKAさんは、初心者のころにオンラインの講座2つと対面の講座1つを受講しています。最初の講座は、本人の記載では2018年当時、8週間・約18万円で、デザイン、複数のツール、HTML・CSS・JavaScriptまで幅広く学ぶ内容でした。しかし満足できる力はつかず、予習しないまま参加したためHTMLが分からず、課題をコピーで済ませたことにむなしさを感じたといいます。[4]

その後、HTMLの基礎を自分で学び、別の講座ではPhotoshopとバナー制作に絞って学びました。本人によると、卒業後に画像制作の仕事を得て、2年後にフリーランスになってからHTMLを本格的に学び直しています。[4]

短い期間で多くの分野を詰め込むと、一つひとつが中途半端に終わることがあるという例です。なお、本人のサイトには講座への紹介リンクがあり、後で受講した講座を勧める内容になっています。

事例5:無料相談を4件受けても、52万円は費用に見合わなかった

おはるさんは39歳のとき、Webデザイン、SNS運用、動画編集を比べ、スクールを絞り込んで無料相談を4件受けたうえで、52万円のWebデザインの講座に申し込みました。[5]

基礎は身につき、面談があることで学習を続けやすく、学ぶこと自体も楽しかったと書いています。それでも本人は、そのために払った52万円を「明らかに勿体なかった」と書いています。今は在宅のフリーランスとして月30万円ほど稼いでいるものの、それはデザインではない仕事だと本人が明記しています。[5]

この例からは、無料相談を何件受けても、自分の年齢や経歴で仕事につながるか、案件の支援が具体的にどう進むかまでは確認しきれないことがあると分かります。相談では、聞きたいことを事前に決めておく必要があります。

オンライン相談をしながらノートに質問を整理する人物の後ろ姿
相談前に、費用・学ぶ範囲・サポートについて質問を整理します(AI生成画像)

5人の体験から編集部が整理した「ずれ」が起きやすい点

5人の記事を並べると、評価が分かれた場面として、次の5つが繰り返し出てきます。これは編集部が整理したもので、5人全員がすべてに触れているわけではありません。また、5人の記事だけで、何が後悔の原因になったのかを断定することはできません。

  • 費用と、回収までの期間の見込み:事例1は回収まで卒業後約1年かかり、事例5は52万円を「明らかに勿体なかった」と書いています。[1][5]
  • 学ぶ範囲の広さと、自分の目標:事例4は幅広い内容で身につかず、範囲を絞った講座で学び直しました。[4]
  • つまずいたときの助けの形:事例3はチャットの回答だけでは解決しにくく、途中で退会しました。[3]
  • 講座の雰囲気や価値観との相性:事例2は高い評価で修了しても、合わなさから納得できませんでした。[2]
  • 受講後に必要だった行動:5人とも、受講しただけで仕事につながったとは書いていません。作品の公開、追加の学習、別の講座、退会など、受講後の経過がそれぞれ書かれています。[1][2][3][4][5]

反対に、受講して後悔していない人がどれくらいいるのか、どのスクールでどんな結果が多いのかは、この5人の記事からは分かりません。スクールが必要かどうかの考え方はWebスキルのスクールは必要?受講した4人の体験から選び方を整理で、受講した人の側から整理しています。

申し込む前に確認したい6つの項目

ここからは、5人の体験を参考に編集部が整理した確認項目です。5人がこの6つを勧めているわけではありません。

Webスクールに申し込む前の6つの確認:総額と回収の見込み、学ぶ範囲、質問の方法と回数、遅れたときの扱い、受講後の支援、自分との相性
6つの確認のまとめ(編集部作成)
  1. 総額と、回収までの見込み:受講料のほかにソフト代や追加講座が必要か。仕事にするなら、回収までどれくらいかかる前提で考えるか。
  2. 学ぶ範囲:デザイン、コーディング、マーケティングなど、何をどこまで扱うか。自分の目標に必要な範囲と合っているか。
  3. 質問の方法と回数:チャットのみか、画面共有や面談があるか。返信までの目安はどれくらいか。
  4. 遅れたときの扱い:課題の期限、延長の可否、途中でやめるときの条件(返金や解約)はどうなっているか。
  5. 受講後の支援:ポートフォリオ作成や案件獲得の支援が、具体的に何を、いつまで、どこまで含むか。
  6. 自分との相性:講師や講座の雰囲気、教え方の考え方。体験レッスンや説明会で、実際に話を聞いて確かめられるか。

途中でやめる場合の返金や解約の条件は、申し込む前に契約書と規約で必ず確認してください。あわせて、講座の内容・期間・金額・契約の方法によっては、特定商取引法のクーリング・オフや中途解約のルールが適用される場合があります(消費者庁「特定継続的役務提供」)。自分の契約が対象になるか分からないときは、消費者ホットライン「188」などの公的な相談窓口に相談できます。独学とスクールのどちらにするか迷っている場合はWebデザインは独学・スクールどっち?職業訓練も含む選び方、動画編集なら動画編集は独学・スクールどっち?も参考になります。

よくある質問

Webデザインのスクールに行くと後悔しますか?

一概には言えません。今回の5人でも、「入ってよかった」と書く人、どちらとも言えない人、費用に見合わなかったと評価する人に分かれました。何を学び、受講後にどう動くつもりかを先に決めておくと、合わない講座を選ぶ可能性を減らせます。

高額なスクールは元が取れますか?

今回の事例では、受講料の回収に卒業後約1年かかった人がいる一方、受講した分野とは別の仕事をしている人もいます。受講料の高さだけで結果は決まりません。回収できるかどうかは、受講後の行動や仕事の取り方によっても変わります。

途中でついていけなくなったらどうなりますか?

今回の事例3は、課題でつまずいて退会しています。期限の延長や質問の方法は講座によって違うため、申し込む前に確認してください。途中解約や返金は、まず契約書と規約を確認します。条件によっては法律上のクーリング・オフや中途解約のルールが適用される場合もあるので、迷ったら消費者ホットライン「188」に相談してください。

年齢が上がってからスクールに通うのは遅いですか?

今回の5人のうち、年齢を書いているのは31歳と39歳の2人です。年齢で決めるより、目標の仕事に必要な範囲と、使える時間を先に確認するのがおすすめです。30代からWeb系に移った人の体験は30代未経験からWeb系の仕事に就ける?でまとめています。

参照した本人記事

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