保育士からWebの仕事に移った8人の体験は?辞めたきっかけ・学び方・移ったあとの働き方を整理

明るい部屋の机で、色鉛筆と無地の絵本をそばに置き、ノートパソコンで作業する人の手元 キャリア・転職

保育士からWebの仕事に移った8人の記事を確認すると、保育士を辞めたきっかけとして書かれていたのは、出産や妊娠、子どもの健康上の出来事、サービス残業と心の不調、持病などでした。移ったあとの仕事は、在宅のWebデザイナーやWebライター、Web制作会社のデザイナー、会社のUIデザイナー、出社型のWebデザイナーなどに分かれています。移ったあと、すぐに仕事が取れなかった人や、1年目は報酬が0円だった人もいます。

この記事では、8人が保育士を辞めたきっかけ、学び方、最初の仕事、移ったあとの働き方を整理します。8人のうち5人は、スクールや勤務先、紹介サイトが載せたインタビューや記事で、うまくいった人の例が選ばれやすい面があります。経歴や収入は本人の申告で、確認はしていません。

この記事で分かること

  • 保育士からWebの仕事に移った8人の、辞めたきっかけ
  • 学び方と、最初の仕事の受け方
  • 移ったあとの仕事と働き方
  • 移る前に確かめたい5つのこと

結論:8人の体験の比較

8人の記事を一覧にしました。本人の投稿か、本人の回答や寄稿が分かれた記事です。

事例 保育士の経験と、辞めたきっかけ 学び方と最初の仕事 移ったあと(記事の時点)
事例1 保育士と調理師を兼ねて保育園で勤務(辞めた理由の記載なし) 40歳から独学し、クラウドワークスで仕事を得た。のちに講座を受講 在宅のフリーランスのWebデザイナー
事例2 復職後、子どもの健康上の出来事をきっかけに辞めた オンラインスクールで学び、スクール内の募集でライターに。1文字1円の仕事 フリーランスのWebライター。辞めた直後は仕事が取れず、1年目は0円
事例3 約8年。出産をきっかけに辞めた 主婦向けのサイトやクラウドソーシングの小さな仕事から、実務で学んだ 在宅のWebライター。1日2〜3時間、月14日前後
事例4 10年。妊娠をきっかけに、家族との時間を調整できる働き方を求めて辞めた Webデザインのスクールで学び、知人への声かけから紹介や依頼を得た フリーランスのデザイナー。子ども向けのデジタルアート教室も開いた
事例5 22歳の夏に、続けにくい状況になった(具体的な理由は非公開) Webデザインの専門学校で学び、学習開始の5日後に初めての仕事 EC会社での仕事を経て、フリーランス
事例6 約1年半。サービス残業と心の不調を挙げている 独学のプログラミングを2か月でやめ、スクールでWebデザインに切り替え 半年で就職し、出社型のWebデザイナー
事例7 4年。園でのICTサービスの導入をきっかけにUIに関心(辞めた理由の記載なし) 本や動画で独学したあと、スクールで学んだ UIを扱う会社にデザイナーとして入社
事例8 5年。持病で激しい運動が難しくなり辞めた スクールと追加の講座で学び、16作品のポートフォリオ 約3か月の転職活動でWeb制作会社へ。フルリモート

8人とも本人の投稿か、本人の回答・寄稿が分かれた記事で、本文を確認しました。経歴、収入、期間は本人の申告で、確認はしていません。事例1・8はスクールの卒業生インタビュー、事例4は紹介記事で本人の事業への問い合わせの案内、事例6はスクールのアフィリエイトがあるブログ、事例7は勤務先のチームの記事で、事例2・5は本人のサービスやSNSへの案内があり、うまくいった人の例が選ばれやすい面があります。8人は公開記事から選んだ例です。

事例1:40歳から独学でクラウドワークスへ。今は在宅のWebデザイナー

白浜かずみさんは、保育園で保育士と調理師を兼ねながら、40歳からインターネットでWebデザインを独学し、クラウドワークスで仕事を得たと答えています。なかなか仕事が取れず辞めようと思った時期や、納品への不安もあったそうです。[1]

その後、バナーの添削をきっかけに講座を受け、ポートフォリオを見て声がかかることが増え、今は在宅のフリーランスのWebデザイナーだけで働いていると話しています。本人の申告では、保育園のパートの収入は月約7万円で、当時のデザインの収入を合わせても月10万円未満でした。講座のあとは、毎月ではないものの月30万円に届くことがあるそうです。[1]

独学で仕事を得たあと、講座を受けて在宅のデザイナーになった例です。講座を受ける前から独学で仕事を得ています。月30万円は毎月の安定した収入ではありません。講座の運営サイトの卒業生インタビューで、2025年2月の投稿です。

事例2:育休中に副業で月3万〜5万円。辞めた直後は仕事が取れなかった

ちあきさんは、2023年の秋ごろ、在宅で働きたいと考えてオンラインスクールに入り、SNS運用を学んだものの合わないと感じたそうです。クラウドソーシングへの応募を続け、スクール内の募集でライターとしてデビューし、保育士の経験を生かす1文字1円の仕事を受けたと書いています。[2]

2024年の初めは、育休中の副業で月3万〜5万円ほどだったといいます。復職したあと、子どもの健康上の出来事をきっかけに同じ年の5月に保育士を辞め、Webライターを本業にしましたが、辞めた直後は仕事を取れなかったそうです。自分からメディアに無報酬でも書きたいと連絡し、1年目は0円で、2年目から報酬を得たと書いています。別のライティングのコミュニティからも仕事につながったそうです。[2]

副業で始めたあと本業にしたが、すぐには安定しなかった例です。今の報酬の額は書かれていません。記事には本人のサービスやメンバーシップの紹介があります。2026年9月の投稿です。

夜のダイニングテーブルで、ノートパソコンとノートを広げて学ぶ人の手元
夜の自宅でノートを取りながら学ぶ様子(AI生成画像)

事例3:出産で辞め、小さな仕事から約4年。文字単価は0.1円から2円に

あきほさんは保育士を約8年経験し、出産をきっかけに辞めたそうです。収入がなくなる不安から在宅でできる作業を探し、主婦向けのサイトで画像の編集や短い文章の仕事を受けたあと、クラウドワークスとランサーズで単価の低い仕事にも応募して実績を積んだと書いています。[3]

2〜3年は実際の仕事を通して文章を学び、その後、完全在宅・業務委託のWebライターの求人に何十社も応募して、大手サイトのコラムを含む仕事を続けたといいます。約4年の活動で、文字単価は0.1円から2円に上がった一方、悪質な仕事、契約の解除、応募しても採用されないこと、手数料、仕事と生活の切り替えの難しさも書いています。今は1日2〜3時間、月14日前後の作業で、夫の収入と貯金があるからこのペースを続けられるとも書いています。[3]

小さな仕事から実務で学び、数年かけて単価を上げた例です。月収は書かれていません。家計の主な収入と貯金があるという条件を本人が書いていて、誰でも同じ作業時間で生活できる例ではありません。2025年2月の投稿です。

事例4:保育士10年。知人への声かけから、デザインの仕事を広げた

牧戸あやかさんは、名古屋で3年、東京で7年、合わせて10年保育士として働き、妊娠をきっかけに、家族との時間を調整できる働き方を求めて辞めたと話しています。デジタル機器に慣れていない状態からパソコンとiPadを買い、高校のころのブログの編集の経験を思い出して、Webデザインのスクールに入ったそうです。[4]

2023年にフリーランスになりましたが、初めは仕事や収入につなげる方法が分からなかったといいます。知人に声をかけ、ふだんから自分の仕事を伝えることで紹介や依頼を得るようになり、お客さんの要望に応えるためにグラフィックデザインも追加で学んだそうです。2025年には、保育とデザインの経験を合わせた子ども向けのデジタルアート教室を開いたと話しています。[4]

フリーランスになったあと、知人への声かけから仕事を広げた例です。収入、仕事の件数、スクールの費用は書かれていません。紹介記事で、本人の事業への問い合わせの案内があります。2026年8月の投稿です。

事例5:学習の5日後に初めての仕事。EC会社の仕事を経てフリーランスに

すみれさんは大学を卒業して保育士になりましたが、22歳の夏に、本人の意思だけでは仕事を続けにくい状況になったと書いています。具体的な理由は書かれていません。保育士のころからブログやSNSでの発信を試し、Webデザインの専門学校で学んだそうです。[5]

本人によると、学び始めて5日後に初めての仕事を受け、3か月目に長く続く依頼を得て、約半年後には大手企業のECサイトの社内のディレクターとして運用に関わったといいます。周りの制作の力と比べて焦りながら学習と仕事を続け、26歳で会社員を辞めたそうです。今はフリーランスとして、サイトの制作、デザイン、記事の執筆、SNS、ディレクション、メディアの運営などをしていると書いています。[5]

学び始めてすぐ仕事を受け、会社の仕事を経てフリーランスになった例です。早い時期の結果は本人の申告で、だれにでも当てはまるものではありません。収入は書かれていません。記事には本人のSNSへの案内があります。2026年9月の投稿です。

事例6:サービス残業と心の不調で辞め、半年で出社型のWebデザイナーに

ぽこさんは保育園で0・1歳児を担当し、約1年半で年度の途中に辞めたと紹介されています。本人は、保育士のころのサービス残業と心の不調を話しています。初めはプログラマーを目指しましたが、独学は2か月でやめ、スクールの無料相談を経てWebデザインに切り替え、本人によると半年で就職したそうです。[6]

インタビューの時点では出社型のWebデザイナーで、残業はほとんどなく、手取りは月21万〜23万円、デザインの経験半年で副業が月2万〜3万円と答えています。保育士のころより収入が少し増え、Webデザイナーは続けられそうだと話しています。[6]

独学のプログラミングをやめてWebデザインに切り替え、会社に就職した例です。年齢は書かれていません。元保育士の運営者のブログで、スクールのアフィリエイトと転職への案内があります。運営者の一般的な解説は本人の経験とは分けています。2025年11月の投稿です。

タブレットとペンを使い、抽象的な図形のレイアウトを作る人の手元
タブレットでデザインのレイアウトを考える様子(AI生成画像)

事例7:園でのICTの導入をきっかけにUIに関心。スクールを経て会社のデザイナーに

安藤さんは2018年4月から4年間保育士として働き、園にICTのサービスを入れたとき、UIデザイナーの姉からUIの話を聞いて関心を持ったそうです。本や動画で独学しましたが不安があり、2022年5月からスクールでコーディング、Web、UI、マーケティングなどを学んだと書いています。[7]

UIをおもに扱う会社を探し、2023年2月にLTSにデザイナーとして中途入社したといいます。業種が変わった直後はかなり苦戦しましたが、UI、Web、バナー、ロゴ、チラシを経験し、保育で意識していた分かりやすく伝える力が、説明や連携に役立っていると振り返っています。[7]

保育の現場での出来事から関心を持ち、会社のデザイナーになった例です。年齢、給与、応募の数は書かれていません。勤務先のデザインチームの記事で、本人の寄稿部分だけを参照しています。2025年3月の投稿です。

事例8:持病で辞め、16作品のポートフォリオで約3か月の転職活動

黒沼さんは短大を卒業して保育士を5年経験し、持病で激しい運動が難しくなって辞めたと答えています。Webデザインのスクールと追加の講座で学び、ポートフォリオに16作品を載せ、外部のコンペや実際の仕事にも取り組んだそうです。[8]

転職活動中はアルバイトをせず活動に集中し、書類や選考が通らないたびにポートフォリオを直し、最後は作り直したといいます。約3か月の活動のあとWeb制作会社から内定を得て、インタビューの時点ではフルリモートでWebとグラフィックのデザイン、お客さんとの打ち合わせを担当していると話しています。残業をしない決まりと相談できる体制があり、保育で身につけた柔軟な対応、コミュニケーション、タスクの管理が役立っているそうです。[8]

作品を増やし、ポートフォリオを直し続けて会社に入った例です。年齢、給与、応募の社数は書かれていません。スクールと転職支援の運営会社の成功例で、無料登録への案内があります。2025年7月の投稿です。

8人の体験から編集部が整理した、保育士からWebの仕事で見えた点

8人の記事を並べると、次の3つの点が見えてきます。これは編集部が整理したもので、8人全員がすべてに触れているわけではありません。また、8人の記事だけで、保育士からWebの仕事への移り方を断定することはできません。

  • 家族や体の事情を挙げた人がいた:出産(事例3)、妊娠(事例4)、子どもの健康上の出来事(事例2)、サービス残業と心の不調(事例6)、持病(事例8)が書かれていました。事例5は具体的な理由を非公開とし、事例1・7は辞めた理由を書いていません。[2][3][4][6][8]
  • 在宅のフリーランスと、会社への就職に分かれた:事例1〜5は在宅やフリーランスで、事例6〜8は会社に就職しています。[1][5][6][7][8]
  • 移ったあとすぐには安定しなかった人がいた:事例2は辞めた直後は仕事が取れず1年目は0円、事例4は初めは仕事につなげる方法が分からず、事例1はなかなか仕事が取れず辞めようと思った時期があったと書いています。[1][2][4]

ほかの職種からWebの仕事に移った人の体験は看護師からWebの仕事を始めた6人の体験は?や美容師からWebの仕事に移った7人の体験は?でまとめています。

保育士からWebの仕事に移る前に確かめたい5つのこと

ここからは、8人の体験を参考に編集部が整理した確認項目です。8人がこの5つを勧めているわけではありません。

保育士からWebの仕事に移る前に確かめたい5つのこと:目指す働き方、収入が少ない時期、学ぶ時間、学び方と費用、仕事の探し方
5つの確認のまとめ(編集部作成)
  1. 目指す働き方:在宅のフリーランスか、会社への就職か、副業から始めるかを確かめます。
  2. 収入が少ない時期:仕事が取れない時期や、報酬が少ない時期をどう過ごすかを確かめます。
  3. 学ぶ時間:働きながら、育休中、辞めてからなど、いつどれくらい学べるかを確かめます。
  4. 学び方と費用:独学、スクール、専門学校など、費用と期間を確かめます。
  5. 仕事の探し方:クラウドソーシング、スクール内の募集、知人からの紹介、求人への応募など、どこから探すかを確かめます。

主婦・主夫として在宅で始めた人の体験は主婦が在宅でWebの仕事を始めた5人の体験は?、子育て中に学んだ人の体験は子育て中にWebスキルを学んだ7人の体験は?で紹介しています。

よくある質問

保育士からWebの仕事に移った人は、なぜ辞めましたか?

今回の8人では、出産(事例3)、妊娠(事例4)、子どもの健康上の出来事(事例2)、サービス残業と心の不調(事例6)、持病(事例8)が書かれていました。事例5は続けにくい状況になったと書いていますが、具体的な理由は書いていません。事例1・7は辞めた理由を書いていません。

保育士から移った人は、どんな仕事をしていますか?

在宅のWebデザイナー(事例1)、Webライター(事例2・3)、フリーランスのデザイナー(事例4)、サイトの制作や執筆などをするフリーランス(事例5)、出社型のWebデザイナー(事例6)、会社のデザイナー(事例7)、Web制作会社のデザイナー(事例8)でした。

移ったあと、すぐに収入は得られましたか?

人によって違いました。事例2は辞めた直後は仕事が取れず1年目は0円で、事例3は小さな仕事から数年かけて単価を上げています。事例6は半年で就職したと書いています。どれも本人の申告です。

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