動画編集のパソコンはどのくらい必要?公式の動作要件と、6人が使った機種・重くなった場面

夜の自宅の机で、色の帯が並ぶ動画編集画面風のノートパソコンに向かう大人の後ろ姿 キャリア・転職

動画編集に使ったパソコンについて書いた6人の記事を確認すると、メモリ8GBのパソコンを使っていた3人は、文字(テロップ)を重ねたときや4Kの素材、書き出しの待ち時間で重さを感じていました。メモリ16GB以上のパソコンでも、4Kで3台のカメラの映像を編集するときにカクつき、軽い代わりの映像(プロキシ)が必要だった人がいます。性能の高いパソコンに替えたあと、ソフトの最新版が起動しなかった人もいました(1つ前の版では起動できたそうです)。保存容量が足りなくなった人もいました。

この記事では、6人が使ったパソコンと、どんな編集で重くなったか、買い替えたあとどう変わったかを整理します。6人のうち、仕事や副業で編集していた人は4人で、2人は趣味や自分のYouTubeでの体験です。特定の機種をすすめる記事ではありません。性能や時間は本人の感じ方や申告で、同じ条件で比べたものではありません。

この記事で分かること

  • 編集ソフトの公式の動作要件(Premiere Pro)
  • 6人が動画編集に使ったパソコンの性能(メモリ・保存容量など)
  • 重くなった場面(4K、テロップ、複数のカメラ、書き出し)
  • 買い替えや設定の変更で変わったこと
  • パソコンを買う前に確かめたい5つのこと

結論:6人の体験の比較

6人の記事を一覧にしました。どの例も本人の記載です。

事例 用途 使ったパソコン 本人が書いたこと
事例1 会社員の副業。切り抜きやセミナーの動画を月約8本 メモリ8GBのノート → 予算15万円で型落ちの機種へ買い替え 以前は1本約3時間、10分の動画の書き出しに約40分。買い替え後は書き出し約6分
事例2 動画制作の代行 M1・メモリ8GBのMacBook Airを試した(普段はCore i9・32GBのMacBook Pro) 約10分の4K60fps素材で、テロップを重ねるとカクつき。仕事用には難しいと判断
事例3 フリーランスの動画制作ディレクター 約5年使うデスクトップ(Core i7・メモリ32GB) フルHDの編集は今も快適。4Kで3台のカメラの映像はカクつき、プロキシが必要
事例4 仕事でPremiere Proを使う メモリ16GBの古いノート → Ryzen 9・メモリ64GBの小型PC 最新版のソフトが起動せず、1つ前の版では起動できた。1時間25分の動画の書き出しは約5分
事例5 大学生。自分のYouTube 2018年のMacBook Air(メモリ8GB・保存容量128GB) カット中心なら動いたが、重ねると重い。3本ほどで容量がいっぱいに
事例6 趣味 M1チップのMacBook Air(メモリ・容量はこの記事に書かれていない) 1分の4K動画で、カクつきなく書き出し43秒

6人とも本人のnoteで、本文を確認しました。性能・時間は本人の感じ方や申告で、素材の形式や書き出しの設定がそろっていないため、6人の数字を比べることはできません。事例1は商品へのアフィリエイトリンクが多く、事例3は本人の制作サービスへの案内、事例4はソフトのキャンペーンへのリンク、事例6はAmazonアソシエイトの表記があります。事例2・5は2020年の機種とソフトでの体験です。6人は公開されている記事から選んだ例で、動画編集をする人全体の傾向や、必要な性能、不具合の起きやすさを示すものではありません。

まず確かめたい、編集ソフトの公式の動作要件

6人の体験を読む前に、ソフトの会社が出している動作要件を確かめておくと、比べる出発点になります。ここに書いたのは2026年10月16日に確認した内容で、ソフトの版が変わると変わることがあります。

  • Premiere Pro(Adobe):公式の要件(2026年10月16日確認、Premiere 26.x)では、最小の構成をHDの編集用、推奨の構成をHD・4K以上の編集用と分けています。Windowsでは、メモリは最小8GB、推奨はHDで16GB、4K以上で32GB以上です。macOSでは最小8GB、Appleシリコンの推奨は16GBです。アプリやキャッシュ用の高速なSSDと、素材用の追加の高速なドライブも推奨しています。[7]

最小の構成は「動かせる」出発点で、快適さを約束するものではありません。iMovieやDaVinci Resolveなどほかのソフトは、それぞれの公式の要件を確かめてください。

事例1:副業でメモリ8GB。買い替えで書き出しが約40分から約6分に

筆者は都内で働く会社員で、夜と週末に、切り抜きやセミナーの動画を月に約8本編集しています。メモリ8GBのノートパソコンでは、プレビューがカクつき、1本に約3時間かかり、10分の動画の書き出しに約40分、容量が足りずにファイルを消す作業もあったそうです。[1]

予算15万円で型落ちの機種に買い替え、メモリ16GB以上、動画の処理に向いた機能、保存容量512GB以上と外付けのSSDを重視したといいます。本人によると、書き出しは約6分になり、月に4時間以上短くなって、仕事への支障はないそうです。[1]

副業の動画の本数が増え、待ち時間と容量不足から買い替えた例です。買い替えた機種名や詳しい性能、比べた条件は書かれていません。記事の大部分は商品の紹介とアフィリエイトリンクで、この記事では本人の買い替え前後の話だけを使っています。2026年10月の投稿です。

進行バー風の帯だけが表示されたノートパソコンの横でコーヒーカップを持って待つ手元
書き出しが終わるのを待つ様子のイメージ(AI生成画像)

事例2:メモリ8GBのM1 MacBook Airで4K60fps。テロップを重ねるとカクついた

筆者は動画制作の代行をしていて、M1チップ・メモリ8GB・保存容量512GBのMacBook AirにPremiere Proを入れ、約10分の4K60fpsの素材を編集してみたそうです。[2]

起動やカットは速かったものの、テロップをいくつも重ねると、音のメーターやタイムラインの表示がカクついたといいます。短い自分用の動画なら使える一方、内容を選べない仕事には難しいと考え、普段使っているCore i9・メモリ32GB・1TBのMacBook Pro 16インチを使い続けると結論づけています。[2]

仕事の内容を選べないことを理由に、軽い機種を仕事用にはしなかった例です。試したのは初日で、4K60fpsという重い条件です。この機種のすべての使い方を表すものではありません。2020年12月の投稿です。

事例3:メモリ32GBで5年。フルHDは快適、4Kの3カメラはプロキシが必要

筆者はもとテレビの制作ディレクターで、今はフリーランスの動画制作ディレクターです。約5年使っているデスクトップ(Core i7-9700K、メモリ32GB、GTX 1660 Ti 6GB)について書いています。[3]

フルHDのYouTubeの編集やサムネイルづくりは今も快適で、Premiere Proとブラウザを同時に使っても、メモリ不足で落ちることはほとんどないそうです。一方で、4Kで3台のカメラの映像を編集すると、そのままの再生はカクつき、プロキシが必要になりました。After Effectsで複雑な表現をすると、待ち時間も増えたといいます。[3]

同じパソコンでも、フルHDと4Kの複数カメラで重さが大きく違った例です。素材の形式、動画の長さ、書き出しの時間は書かれていません。記事の最後に本人の制作サービスへの案内があります。2026年4月の投稿です。

事例4:古いノートから小型PCへ。最新版のソフトが起動せず、1つ前の版に戻した

筆者は仕事でPremiere Proを使っています。メモリ16GB・1TBのSSDの古いDELLのノートで、配信などに使うソフトやブラウザを同時に動かすと、CPUとメモリが限界になったため、Ryzen 9 7940HS・メモリ64GB・1TBのSSDの小型PCに替えたそうです。[4]

ところが、Premiere Proの最新版が起動時にエラーになり、1つ前の版を入れると起動できたといいます。追記では、フルHDの編集でカクつきはなく、1時間25分ほどの動画を約5分で書き出せたと書いています。[4]

性能を上げたあとも、ソフトの最新版が起動しないことがあった例です。1つ前の版では起動できましたが、原因は本人の記事からは特定できません。前のパソコンと同じ動画で比べたものではなく、素材や書き出しの設定は書かれていません。記事にはソフトのキャンペーンへのリンクがあります。2025年7月の投稿です。

事例5:2018年のMacBook Air(8GB・128GB)。3本ほどで容量がいっぱいに

筆者は大学生のときにYouTubeを始め、2018年のMacBook Air(Core i5・メモリ8GB・保存容量128GB)で、iPhoneで撮った平均約10分の4K30fpsの素材を編集したそうです。[5]

iMovieはカット中心なら動きましたが、切り替えの効果や複数の素材を重ねるとカクついたといいます。DaVinci Resolveはふだんの操作から重く、解像度を8分の1にしたプロキシでなんとか編集できたものの、細かいところの確認が難しかったそうです。3本ほど編集すると128GBがいっぱいになり、書き出し中はほかの作業もしにくかったと書いています。[5]

メモリだけでなく、保存容量が先に足りなくなった例です。趣味や学習での体験で、仕事の納品で試したものではありません。2020年の機種とソフトでの話で、今の機種にそのまま当てはまるものではありません。2020年12月の投稿です。

机の上で無地の外付けSSDをケーブルでノートパソコンにつなぐ手元
ノートパソコンに外付けのSSDをつなぐ様子のイメージ(AI生成画像)

事例6:M1 MacBook Airで1分の4K。書き出しは43秒

筆者は、M1チップのMacBook Airで、無料版のDaVinci Resolve 18を使い、1分の4K(3840×1644、24fps、HDR)の動画を編集したそうです。複数の映像、切り替えの効果、BGM、テロップ、色の調整を加えても、編集中に止まったりカクついたりすることはなく、書き出しは43秒だったといいます。[6]

短い4Kの動画なら、この条件では問題なかった例です。趣味での検証で、1分という短さです。長い動画、多くの重ね、After Effectsとの併用、納期のある仕事は試していません。記事にはAmazonアソシエイトの表記があります。2024年4月の投稿です。

6人の体験から編集部が整理した、パソコン選びで見えた点

6人の記事を並べると、次の3つの点が見えてきます。これは編集部が整理したもので、6人全員がすべてに触れているわけではありません。また、6人の記事だけで、動画編集に必要な性能を断定することはできません。

  • 重さは、素材と編集の内容で変わった:事例3は同じパソコンでも、フルHDは快適で4Kの3カメラはプロキシが必要でした。事例2はテロップを重ねたとき、事例5は効果や素材を重ねたときに重くなっています。[2][3][5]
  • 保存容量と書き出しの時間も問題になった:事例5は128GBが3本ほどでいっぱいになり、事例1は容量不足でファイルを消す作業がありました。事例1は書き出しに約40分かかっていました。[1][5]
  • パソコンを替えたあとに起きた問題もある:事例4は性能を上げたあと、ソフトの最新版が起動せず、1つ前の版では起動できました。原因は記事からは分かりません。[4]

6人の数字は条件がそろっておらず、どの性能なら足りるとは言えません。まずは使うソフトの公式の要件を出発点にし、6人の体験は重くなりやすい場面の参考にしてください。動画編集の副業の単価や作業時間は動画編集の副業の単価|5人の1本あたりの金額と作業時間、最初の仕事の取り方は動画編集の副業、初案件はどう取る?でまとめています。

動画編集用のパソコンを買う前に確かめたい5つのこと

ここからは、6人の体験を参考に編集部が整理した確認項目です。6人がこの5つを勧めているわけではありません。

動画編集用のパソコンを買う前の5つの確認:編集する素材、メモリと処理の余裕、保存容量、書き出しの時間と納期、ソフトの対応
5つの確認のまとめ(編集部作成)
  1. 編集する素材:フルHDか4Kか、動画の長さ、カメラの台数、テロップや効果をどれくらい重ねるかを確かめます。
  2. メモリと処理の余裕:編集ソフトとほかのソフトを同時に使ったとき、余裕があるかを確かめます。
  3. 保存容量:素材と書き出した動画を何本分置けるか、外付けのSSDを使うかを考えます。
  4. 書き出しの時間と納期:書き出しにかかる時間が、仕事の本数や納期に合うかを考えます。
  5. ソフトの対応:使う編集ソフトの公式の動作要件と、使う版で問題が出ていないかを確かめます。

動画編集を独学かスクールで学ぶかは動画編集は独学・スクールどっち?、案件が取れないときの体験は動画編集の副業で案件が取れない|4人が初めての仕事を受けるまでで紹介しています。

よくある質問

動画編集の副業に、メモリ8GBのパソコンで足りますか?

6人の記事からは一概には言えません。Adobeの公式の要件では、Premiere Proのメモリは最小8GB(HDの編集の出発点)で、Windowsの推奨はHDで16GB、4K以上で32GB以上です。[7]6人のうち、メモリ8GBを使っていた3人(事例1・2・5)は、テロップを重ねたときや4Kの素材、書き出しの待ち時間で重さを感じていました。事例1は副業の本数が増えて買い替えています。どれも素材や条件がそろっていない本人の感じ方です。

4Kの動画を編集すると重くなりますか?

事例3はメモリ32GBのデスクトップでも、4Kで3台のカメラの映像はカクつき、プロキシが必要でした。一方、事例6はM1チップのMacBook Airで1分の4K動画を問題なく編集しています(メモリの量はこの記事に書かれていません)。動画の長さや重ねる量で違いが出ていました。

パソコンを替えれば、編集の問題はなくなりますか?

6人の記事からは言えません。事例4は性能を上げたあと、編集ソフトの最新版が起動せず、1つ前の版では起動できました。原因は本人の記事からは分かりませんが、パソコンを替えたあとにも起きた問題でした。

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