Webスクールの無料相談を受けた5人の体験は?聞いたこと・決め方と、事前に用意したい質問

自宅の机でオンライン相談を受けながらノートにメモを取る大人の後ろ姿 キャリア・転職

Webデザインなどのスクールを調べると、ほとんどの学校が「無料相談」や「無料説明会」を用意しています。ただ、「行ったら勧誘されるのでは」「何を聞けばいいのか分からない」と不安に感じる人も多いでしょう。そこで、スクールの無料相談や無料体験を受けた5人が、自分で書いた体験記事を確認しました。

先に結論をいうと、5人の記事からは「無料相談を受けたから安心」とも「受けると損をする」とも言えませんでした。期限付きの割引で比較を打ち切った人、4件も相談したのに確認しきれなかった点があった人、担当者の印象で決めた人がいる一方、体験会で受講のイメージをつかんで納得して申し込んだ人もいます。5人の記事では、相談の場での印象と、受講後の評価や経過は一様ではありませんでした。なお、この記事を掲載しているWorkShift Noteも、スクールの無料相談をご案内しています。その立場もふまえて読んでください。

この記事で分かること

  • スクールの無料相談・無料体験を受けた5人が書いた、相談の場で起きたこと
  • あとから「確認すればよかった」と書かれていたこと
  • 期限付きの割引や、担当者の印象とどう向き合うか
  • 無料相談の前に用意しておきたい質問

スクールの無料相談を受けた5人の概要

今回確認したのは、本人が無料相談や体験の経緯を書いた記事です。相談した数も、その後の判断もそれぞれ違います。

事例 相談の状況(本人の記載) 相談の場で起きたこと その後
事例1 オンラインスクール2校の無料説明に申し込む 期限付きの割引が出て、予定していたもう1校以外の説明会を追加できないまま、申し込み済みの2校から選んだ 受講内容は自分には物足りなかったが、卒業コンペの賞で受講料が戻った
事例2 39歳。分野を比べ、無料相談を4件受ける 4件受けても、確認しきれなかった点があった 52万円を払って受講。今は「明らかに勿体なかった」と評価
事例3 退職後、Instagramの広告から無料相談へ。Zoomで数回面談 活躍している人が多く、自分にもできそうだと感じた 入会。卒業後、3か月応募を続けて初案件(本人計算で時給500円)
事例4 Webディレクター。以前別のスクールに通った経験あり 無料体験会で授業を試し、スタッフを交えた複数人の相談会で話を聞く 受講(総額約26万円)。卒業制作は出せなかったが、のちに自主制作で転職
事例5 40代後半、子育て中。受講料が無駄にならないか不安 「合わなければ退く」つもりで3時間の無料体験に参加 受講イメージがわき入会。卒業後、仕事に向けて情報収集を開始(案件・収入の結果は記載なし)

5人とも本人が公開したnoteの本文を確認しました(事例2は無料公開部分のみ)。金額や成果は本人の申告です。事例2の記事は有料記事への導線、事例3は本人の相談サービスへの案内、事例4は受講したスクールの体験会へのリンク、事例5はモニター生としての投稿で、事例1も現在はデザインの発信をしています。うまくいった人や、何かを案内している人の体験が発信されやすい点に注意してください。期限付き割引などの条件は、各記事の当時のものです。

事例1:期限付きの割引で、比較を打ち切ってしまった

筆者はオンラインのWebデザインスクール2校の無料説明に申し込みました。そのうち1校で期限付きの割引が示されたため、予定していたもう1校以外の説明会を追加できないまま、申し込み済みの2校のどちらかに決めたといいます。[1]

また、説明の担当者が親身だった印象を、スクール全体の質と結びつけてしまったことも失敗として振り返っています。受講してみると、1か月の課程は基礎が中心で、添削の回数にも限りがあり、自分には物足りなかったそうです。一方で、卒業コンペで優秀賞を取り、受講料の全額が戻ったため、全体としては無駄ではなかったとも書いています。[1]

この例からは、期限付きの条件が出ても、比べたい学校を比べ終えてから決めることの大切さが読み取れます。割引などの条件は記事の当時のもので、今も同じとは限りません。

机に並べた3枚の資料を手元で見比べる様子
複数の選択肢を並べて比較する様子(※AI生成画像)

事例2:4件相談しても、確認しきれなかったこと

筆者は39歳のとき、Webデザイン、SNS運用代行、動画編集を比べたうえで、スクールを絞って無料相談を4件同時に受け、52万円の講座に申し込みました。基礎や定期的な面談による学習の習慣は得られたものの、そのために払った52万円は「明らかに勿体なかった」と書いています。今は在宅のフリーランスとして働いていますが、収入はデザイン以外の仕事によるものだと本人が明記しています。[2]

本人が契約の前に確認しなかったこととして挙げているのは、次の5つです。相談相手の立場、契約を決める場面での値引き、学ぶツールの市場での需要、案件獲得の支援の具体的な中身、そして自分の年齢や経歴に合っているかどうか。[2]

相談の数を増やしても、聞くべきことを決めていなければ、確認しきれないことがある例です。記事の続きは有料で、この記事では無料公開部分だけを根拠にしています。同じ筆者の体験はWebスクールで後悔した人の体験は?でも取り上げています。

ノートパソコンの横で相談前の質問をノートに書き出す手元
相談前に確認したい質問を整理する様子(※AI生成画像)

事例3:広告から無料相談へ。「自分にもできそう」で入会

筆者はイベント制作会社を退職したあと、実家の農園で働きながら別の仕事を探していたときに、Instagramで見たWebデザインスクールの無料相談の広告をきっかけに、担当者とZoomで数回面談しました。活躍している人が多く、自分にもできそうだと感じて入会したといいます。[3]

学習自体は楽しかったものの、卒業後の案件獲得では、クラウドソーシングに1日5〜10件の応募を3か月続けて、ようやく1件を得ました。本人の計算では時給500円だったそうです。その後、別のデザイナーに相談して活動の方針を変え、2.5万円以上の案件や継続の相談につながったと書いています。[3]

相談の場で受けた「できそう」という印象と、卒業後の現実には差があった例です。最初の相談で案件獲得の支援がどう説明されたかは書かれていません。なお、この記事は筆者自身の相談サービスへの案内も含みます。

事例4:無料体験で授業を試し、相談会で話を聞いてから決めた

筆者はWebディレクターとして働いていて、以前に約80万円の別のスクールに通った経験がありました。2019年に無料体験会でWebデザインの授業を試し、その後、スタッフを交えた複数人の相談会で内容を聞いたうえで、入会金と半年間の受け放題を分割払いにして、総額約26万円で受講しています。[4]

受講中は制作の時間を確保できず、卒業制作を出せないまま、最初の転職活動もうまくいきませんでした。その後、自主制作とコンペへの参加で実績をつくり、2021年1月に3社から内定を得て正社員のWebデザイナーになり、副業で月2万〜5万円を得るようになったと追記しています。[4]

授業を実際に試してから決めた例ですが、受講しただけで転職できたわけではないことも本人が書いています。記事には受講したスクールの体験会へのリンクがあり、成功後に書き足された内容を含みます。

事例5:「合わなければ退く」つもりで無料体験に参加

筆者は40代後半の子育て中の専業主婦で、お金の面から受講料が無駄にならないかが不安だったといいます。そこで、怪しい・合わないと感じたら退くつもりで、3時間の無料体験に参加しました。[5]

説明や、受講生が作ったバナーの講評を見て受講のイメージがわき、個別面談の担当者の印象もよかったことから入会しています。45日間の課程はハードで、一度は集中が切れたものの、チームの添削会で持ち直し、バナーとWebサイトを完成させて卒業しました。卒業後は案件の取り方を考え、情報収集を始めたと書いていますが、案件や収入の結果は記事には書かれていません。[5]

「退く」という選択肢を持ったまま参加した点が参考になります。ただし、モニター生としての投稿で、卒業直後の段階の記録です。

相談後にノートパソコンを閉じて窓の外を見ながら考える大人の後ろ姿
相談後に情報を持ち帰って検討する様子(※AI生成画像)

5人の体験から編集部が整理した、無料相談で分かれ目になった点

5人の記事を並べると、次の4つが繰り返し出てきます。これは編集部が整理したもので、5人全員がすべてに触れているわけではありません。また、5人の記事だけで、何が受講後の満足度を決めたかを断定することはできません。

  • 期限付きの条件:事例1は期限付きの割引で比較を打ち切り、事例2も契約を決める場面での値引きを確認すべき点に挙げています。[1][2]
  • 担当者の印象:事例1は担当者の印象をスクール全体の質と結びつけたと振り返り、事例5は担当者の印象も決め手の一つでした。[1][5]
  • 実際に試せたか:事例4と事例5は、無料体験で授業や講評を見てから決めています。[4][5]
  • 卒業後の支援の中身:事例2は案件獲得の支援の具体像を確認しなかったことを挙げ、事例3は卒業後の案件獲得に3か月かかりました。[2][3]

無料相談を受けずに申し込んだ人や、相談を受けて申し込まなかった人がどう判断したかは、この5人の記事からは分かりません。スクールが必要かどうかの考え方はWebスキルのスクールは必要?受講した4人の体験から選び方を整理でまとめています。

無料相談の前に用意したい5つの質問

ここからは、5人の体験を参考に編集部が整理した確認項目です。5人がこの5つを勧めているわけではありません。

スクールの無料相談の前に用意したい5つの質問:相談相手の立場、総額とその場の条件、学ぶ範囲と需要、卒業後の支援の中身、自分との相性
5つの確認のまとめ(編集部作成)
  1. 相談相手の立場:話している人は講師か、受講案内の担当者か。答えの性質が変わります。
  2. 総額と、その場の条件:受講料の総額、追加費用、分割の条件。期限付きの割引が出ても、比べ終えてから決めてよいか。
  3. 学ぶ範囲と需要:何をどこまで学ぶか。それが自分の目指す仕事で使われているか。
  4. 卒業後の支援の中身:案件獲得や転職の支援が、具体的に何を、いつまで、どこまで含むか。
  5. 自分との相性:年齢や経歴、使える時間に合っているか。体験授業などで実際に試せるか。

途中でやめる場合の返金や解約の条件は、申し込む前に契約書と規約で必ず確認してください。講座の内容・期間・金額・契約の方法によっては、特定商取引法のクーリング・オフや中途解約のルールが適用される場合があります(消費者庁「特定継続的役務提供」)。迷ったときは、消費者ホットライン「188」などの公的な相談窓口に相談できます。

よくある質問

無料相談に行くと、強く勧誘されますか?

今回の5人の記事では、期限付きの割引が示された例はありましたが、勧誘の強さはスクールや担当者によって違うと考えられます。その場で決める必要はないので、比べたい学校があることを伝え、持ち帰って考えてかまいません。

無料相談は何件くらい受けるべきですか?

件数の目安は示せません。今回の事例2は4件受けても確認しきれなかった点があったと書いています。件数よりも、聞きたいことを事前に決めておくことが大切です。

担当者がよい人なら、そのスクールは安心ですか?

今回の事例1は、担当者の印象とスクール全体の質を結びつけたことを失敗として振り返っています。体験授業や講評など、実際の学習内容を確かめられる機会があれば活用してください。

申し込んだあとでやめたくなったら?

まず契約書と規約で解約や返金の条件を確認してください。条件によっては法律上のクーリング・オフや中途解約のルールが適用される場合もあるので、迷ったら消費者ホットライン「188」に相談してください。

参照した本人記事

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